イタドリ:メディカルハーブ・アロマ事典

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イタドリ

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 イタドリとは、タデ科の多年生植物。別名スカンポ(茎を折るとポコッと音が鳴り、食べると酸味があることから)。茎は中空で多数の節があり、その構造はやや竹に似ている。三角状の葉を交互につけ、特に若いうちは葉に赤い斑紋が出る。雄雌異株で、雄花はおしべが花弁の間から飛び出すように長く発達しており、雌花はめしべよりも花弁の方が大きい。

 夏には、白か赤みを帯びた小さな花を多数着けた花序を出す。一面に花が咲いていると、多くの昆虫が集まる。秋に昆虫が集まる花の代表的なものである。花の色が特に赤みを帯びたものは、ベニイタドリ(メイゲツソウ)と呼ばれ、本種の亜種として扱われる。

 イタドリは大きくなる多年生草本で、高さ2m近くにもなる。茎は太く、中空で春に出始めた茎を折り取り、生食したり、漬け物にしたりする。中空の茎を折り取る際に、ポコンと音がし、食べると酸っぱいので「すかんぽ」とか「かっぽん」などと呼ばれたりもする。北海道西部以南の日本各地に分布し、朝鮮・中国・台湾にも分布する。

 イタドリの名前の由来は「痛取り(いたどり)」の意味で、痛みを取るからとされています。 擦り傷、切り傷などに、柔らかい若葉をもんで患部に塗布すると出血を止めて、痛みを和らげる作用があるとされますが、実際には小さな傷の出血を止める程度です。

 古来中国では、「虎杖根(こじょうこん)」と言って、古くから火傷(やけど)の妙薬として用いられていました。

 山野に大群生してジャングルを作る多年草ですが、戦時中はタバコの葉の代用として、タバコの原料に用いられました。

 漢方では根と根茎を虎杖根(こじょうこん)と呼び、緩下剤、利尿、通経剤として使われる。民間薬として、鎮咳、止血等に用いられます。

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