キク:メディカルハーブ・アロマ事典

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キク

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 キク科とは、双子葉類合弁花類に属する植物の1分類群である。もっとも進化し、もっとも分化している植物とされる。草本(そうほん)または木本(もくほん)。

 キク、タンポポのように小さな花(小花)がたくさん集まり、更にそれが一個の花に見えるという点が構造上の主な特徴である。このような花の形状を頭状花序(とうじょうかじょ、略して頭花)という。また、その基部の、ガク(萼)のように見える部分を総苞片(そうほうへん)と称す。頭状花序(頭花)をつくる小花には、筒状花と舌状花の二種類がある。

 世界ではおよそ950属2万種、日本では約70属360種のキク科植物が知られており、地球上のほとんどの地域で生育可能である。また、そのため、キク科には多くの栽培植物、帰化植物が存在している。

 「きく」は漢名の「菊」を音読みしたもの。また、「菊」の漢字は、散らばった米を1ヶ所に集める、の意で、菊の花弁を米に見立てたもの。漢名の「菊」は”究極、最終”を意味し、一年の一番終わりに咲くことから名づけられた。

 大輪の菊はよく菊花展で見かける形で文化の日(11/3)前後が見頃。菊花展で見られるのは「厚物(あつもの)→ 大輪もの」と「管物(くだもの)→ 細い花びら」に分けられる。

 中国では菊は不老長寿の薬効があるとされ、陰暦の9月9日(重陽の節句)には菊酒を飲み長寿の祈願をした。これがしだいに日本にも伝わり、菊の花を酒に浮かべて飲み花を鑑賞する「重陽の宴」が催されるようになった。のちに菊は皇室の紋章になり、日本の国花になった。(日本の国花はこの菊と桜の2つ)

 中国で呼ばれる「四君子(竹、梅、菊、蘭)」の一つ。水墨画の画材にもよく使われる。

 花の盛りは11月だが、冬になっても「残菊、晩菊」というサブネームで咲き続ける。これらはだいたい小菊のことだが、野性味の濃い小菊は寒さには強い。これらは冬になっても咲いているので「冬菊」とも、寒気の中で咲いているので「寒菊」とも呼ぶ。しかし、年を越える頃にはやはり枯れてしまう。

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