クワ:メディカルハーブ・アロマ事典

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クワ

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 クワ(桑)はクワ科に属する落葉低木で、カイコの餌として古来重要な作物であり、また果樹としても利用される。

 落葉性の高木で、大きいものは15mに達するが、普段見かけるのは数m程度のものが多い。樹皮は灰色を帯びる。葉は薄く、つやのある黄緑色で、縁にはあらい鋸歯がある。大きい木では、葉の形はハート形に近い楕円形だが、若い木では、葉にあらい切れ込みが入る場合がある。

 花は4月頃、穂状に咲く。もじゃもじゃ。 実はとげとげがあり、だんだん赤くいちごみたいになり、その後黒っぽく変わる。甘味があり食べられるらしい。

 材は家具用として使われる。古代の中国四川省では桑は神木だった。青森県の三内丸山遺跡からは桑の種子が大量に出土した。明治時代、絹は貴重な輸出品で、絹を作り出す「蚕(かいこ)」のエサになる桑は、重要な存在だった。

 利尿、血圧降下、血糖降下作用、解熱、鎮咳などの作用があり、五虎湯(ごことう)、清肺湯(せいはいとう)などの漢方方剤に使われる。

 地方によっては、桑酒として果実酒の原料となる。また、非常食として桑の実を乾燥させた粉末を食べたり、水に晒した成熟前の実をご飯に炊き込む事も行われてきた。

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