カラスウリ:メディカルハーブ・アロマ事典

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カラスウリ

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 カラスウリ(烏瓜)はウリ科の植物で、つる性の多年草。朱色の果実と、夜間だけ開く花で知られる。

 原産地は中国・日本で、日本では本州・四国・九州に自生する。林や藪の草木にからみついて成長する。葉はハート型で表面は短い毛で覆われる。雌雄異株で、ひとつの株には雄花か雌花かのいずれかのみがつく。

 カラスウリの名前の由来は、カラスが好んで食べるからだとして「鳥瓜(からすうり)」と書くが、カラスの好物ではないようだ。秋に果実が朱色で木の上に長く残る様から、カラスが食べ残したのだろうと、カラスウリの名前がついたといわれている。

 雌花の咲く雌株にのみ果実をつける。果実は直径5~7cmの卵型形状で、10月から11月末に熟してオレンジ色ないし朱色になり、つるがからみついた枯れ木の中でポツンと目立つ。

 鮮やかな色の薄い果皮を破ると、内部には胎座由来の黄色の果肉にくるまれた種子がある。この果肉はヒトの舌には舐めると一瞬甘みを感じるものの非常に苦く、人間の食用には適さないが、鳥が摂食して種子を運んでいる。中にある黒褐色の種子はカマキリの頭部に似た特異な形状をしており、その形から打ち出の小槌にも喩えられる。そのため財布に入れて携帯すると富みに通じる縁起物として扱われることもある。

 近年ではインテリアなどの用途として栽培もされており、一部ではカラスウリの雌雄両株を出荷する農園も存在する。

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