ゲンノショウコ:メディカルハーブ・アロマ事典

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ゲンノショウコ

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 ゲンノショウコ(現の証拠)は、フウロソウ科の多年草。日本では北海道の草地や本州~九州の山野、また朝鮮半島、中国大陸などに自生する。生薬のひとつであり、植物名は「(胃腸に)実際に効く証拠」を意味する。玄草(げんそう)ともいう。

 茎は約30~40cmに伸び、葉は掌状に分かれる。夏、紅紫色または白紫色の5弁花が2個開花する(紅紫花種は西日本に、白紫花種は東日本に多く見られる)。夏の季語でもある。

 ゲンノショウコはドクダミセンブリなどと共に、日本の民間薬の代表格である。江戸時代から民間薬として用いられるようになり、現代の日本薬局方にも「ゲンノショウコ」として見える。但し、伝統的な漢方方剤(漢方薬)では用いない。有効成分はタンニン。

根・茎・葉・花などを干し煎じて下痢止めや胃薬とし、また茶としても飲用する。飲み過ぎても便秘を引き起こしたりせず、優秀な整腸生薬であることからイシャイラズ(医者いらず)、タチマチグサ(たちまち草)などの異名も持つ。食中り、下痢、慢性の胃腸病、便秘に効き目があり、煎じる場合は、時間をかけて十分煎じる必要がある。

 薬効を示す主な成分は、タンニンでゲンノショウコの仲間のイチゲフウロ、タチフウロ、コフウロ、シコクフウロ、アメリカフウロ、ヒメフウロなどは、ほとんどゲンノショウコと同じ目的で用いる。中国のゲンノショウコの仲間である老鶴草(ろうかくそう)は、全草を筋骨増強、リューマチ、解熱、はれものに煎じて用いている。

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