ドクゼリ:メディカルハーブ・アロマ事典

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ドクゼリ

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 ドクゼリ(毒芹)はセリ科ドクゼリ属の植物。水辺に群生する多年草。花期は夏。セリにやや似るが大型で根茎には筍状の節がある。有毒植物。毒成分はシクトキシン、シクチンで全草に含まれる。中毒症状は痙攣、呼吸困難など。死に至る場合もある。別名、オオゼリ(大芹)。

 葉の形状が食用のセリとよく似ている上に、生育環境も共通しているため、若葉をセリと間違って摘み、中毒する者が後を絶たないが、ドクゼリには葉にセリ特有の香気がない点や、セリはドクゼリと違って根茎が存在しない点に注意すれば区別は比較的容易である。

 ドクゼリの名の由来は、セリに似て有毒なことからドクゼリになったという。  名前のとおりセリに酷似しているため誤食事故が多く、二本食べて死亡した例も報告されている。毒性は強く成分は皮膚からも吸収される性質を持つので十分な注意が必要。

 【毒草についての注意】
 有毒成分を含む植物には下痢程度でおさまるものから、致命的なものまで幅がある。

 含有されるアルカロイド類が関与する場合が多い。特に毒草が多い科は、ナス科(ハシリドコロ、朝鮮朝顔、芽の生えたジャガイモなど)、キンポウゲ科(トリカブト、ウマノアシガタなど)、トウダイグサ科(ノウルシ、コニシキソウ、キャッサバなど)、ヒガンバナ科(スイセンなど)ケシ科(ケシ、タケニグサなど)、キョウチクトウ科(キョウチクトウ、日々草など)であり、これらの科の植物には特に注意を要する。

 また、他の科の植物でも、ニガヨモギ(キク科)、スズラン(ユリ科)、ドクゼリ(セリ科)、オシロイバナ(オシロイバナ科)など、身近な植物にもちらほら散見するので、安易に食べないのが賢明である。

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