オニドコロ:メディカルハーブ・アロマ事典

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オニドコロ

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 本邦各地の山野に普通に生えるつる性多年草。葉は互生し、円心形で先は長く尖り、全縁。花期は7~8月。根茎は苦味があり食用には適さないが、ヒカイと称しリウマチなどに用いる。

 雌雄異株で、雄株で雄花序は上向きに出る。同属種としてタチドコロ、ヒメドコロ、ヤマノイモがあるが、本種と前2種は類似し、区別は容易ではない。

 エビを海老と書くように、ヒゲ根を野の老人に見立て「野老」と書き、根に塊ができる事から「凝(とこり)」がなまってトコロになったとされる。葉が大きいのでオニドコロ(鬼野老)と呼ばれ、ヒゲ根を正月の床に飾って長寿を願う風習があり、「野老飾る」は季語にもなっている。

 日本には北海道、本州、四国、九州まで幅広く分布する。

 【毒草についての注意】
 有毒成分を含む植物には下痢程度でおさまるものから、致命的なものまで幅がある。

 含有されるアルカロイド類が関与する場合が多い。特に毒草が多い科は、ナス科(ハシリドコロ、朝鮮朝顔、芽の生えたジャガイモなど)、キンポウゲ科(トリカブト、ウマノアシガタなど)、トウダイグサ科(ノウルシ、コニシキソウ、キャッサバなど)、ヒガンバナ科(スイセンなど)ケシ科(ケシ、タケニグサなど)、キョウチクトウ科(キョウチクトウ、日々草など)であり、これらの科の植物には特に注意を要する。

 また、他の科の植物でも、ニガヨモギ(キク科)、スズラン(ユリ科)、ドクゼリ(セリ科)、オシロイバナ(オシロイバナ科)など、身近な植物にもちらほら散見するので、安易に食べないのが賢明である。

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