レモンバーム(メリッサ):メディカルハーブ・アロマ事典

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レモンバーム(メリッサ)

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 レモンバームとはシソ科に属する多年生のハーブ。南ヨーロッパ原産。

 葉はレモンのかおりがする。夏の終わりに蜜を持った小さな白い花をつけ、それはミツバチをひきつける。このことからメリッサ(ギリシア語でミツバチ)という名がついた。地上部は冬には枯れる。

 ハーブティーは、鎮静、強壮作用、発汗、利尿効果等があります。又、軽い胃の障害、吐き気、頭痛等にも有用で、不眠症にも効果があるといわれています。ハーブバスはリラックス効果が高く、生葉は抗ウィルス作用があり、虫刺されの痛みを和らげ治りえお早めます。

 最も芳香の強い、開花し始めに収穫します。生葉、又は乾燥させてハーブティーとする他サラダや各種ソース、ソーセージ、オムレツ等の卵料理の風味づけに利用します。あらゆる果物と相性がよく、ゼリー、シャーベット、フルーツジュース、アイスティーに生葉を一枚浮かべるとよいでしょう。リキュールの重要な成分で、ワイン、オイル、ビネガーの香りづけにも。収穫量が多い時は、ハーブバスもお楽しみの一つです。

 播種、株分け、挿し木のどれでも殖やす事ができます。明るい日陰を好み、土壌には有機質を多めに鋤き込んでやると良いでしょう。冬、地上部は枯死するので刈り取ります。高温多湿にも強いが、葉が黄化する病気が出易くなるので、摘心して茂り過ぎを防ぎます。

 園芸品種に、黄金色の斑が美しいゴールデンレモンバームがあり、同様の利用ができます。

 花粉症にはミントやシソなどのシソ科のハーブに含まれるポリフェノールが有効といわれますが、シソ科の仲間であるレモンバームにも効果があるといわれています。数あるハーブの中でも、このレモンバームが抗アレルギー作用では非常に高い効果があることが確認されました。

 レモンバームのロズマリン酸というポリフェノール化合物が、アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの過剰分泌を抑える働きがあり、鼻づまりなど不快な症状を緩和させます。さらに、この成分は生活習慣病の原因となる活性酸素を除去する能力にも優れています。


 このロズマリン酸の他にも、シトラール、シトロネラール、リナロールなどの香り成分が含まれ、花粉症に伴うイライラを沈める働きもあり、精神的ストレスの解消に効果があるといわれています。

 [香り]
 レモンの混ざったフローラル基調の香り。

 [相性のいい精油]
 イランイラン、カモミール、グアヤックウッド

 [植物の特徴]
 原産地は地中海沿岸諸国。高さ60センチほどの草の黄色い花と葉を蒸留してエッセンシャルオイル(精油)を抽出します。

 [芳香剤としての歴史]
 昔から万病に効く薬と考えられていたようです。14世紀にフランスで飲料に加えられて以来、ワインの香りづけや家具磨きに使われてきました。現在では非常に高価な精油となっています。

 [ヒーリング作用]
 強心作用、強壮作用、駆風作用

 [肌への効果]
 止血効果があり、皮膚の感染症にも効きます。脱毛を防ぐ作用があるともいわれます。

 [精神作用]
 パニックやヒステリーを鎮め、希望をもたせる働きがあります。

 [身体的作用]
 循環器系を鎮静化する作用があり、血圧を下げて心拍を整えます。また月経不順を解消し、妊娠を促す働きがあります。消化器官にも作用して、吐き気や消化不良を抑え食欲を増進させます。

 レモンのようなさわやかで甘い香りがするレモンバーム茶は風邪をひいたときや、体力を消耗する暑い季節の飲み物におすすめです。消化や食欲を促すので、食前食後に飲むのもおすすめです。レモンバーム茶はレモングラス茶と違い酸味はありません。口に含んだときすっきりとして後味はふんわりとしているのでほかのハーブとブレンドしても調和します。

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