マタタビ:メディカルハーブ・アロマ事典

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マタタビ

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 マタタビ(木天蓼、「もくてんりょう」とも読む)は、別名夏梅ともいい、マタタビ科マタタビ属の落葉蔓植物である。低位の山を散策すると割とよく見かける。日本の山地に自生している。

 ツル植物とはいっても、巻き付くことは少なく、伸び上がってもたれかかり、垂れ下がるような生育形態をとる。したがって平坦地では生育しにくく、渓谷の急傾斜地などに生育することが多い。岡山県では、県南には少なく、中部から北部に多い。

 葉は丸めで夏に小さな白い花を咲かせる。花をつける蔓の先端部の葉は花期に葉緑素が抜けて白化し、送粉昆虫を誘引するサインとなっていると考えられる。近縁のミヤママタタビではこの変化は白くなるのではなく、鮮やかな桃色に着色する。若い果実は辛いが熟すと美味しい。薬用酒(マタタビ酒)の素として果実がよく使われる。

 ネコ科の動物はマタタビの臭い(マタタビ酸)に恍惚を感じ、強い反応を示すため「ネコにマタタビ」という言葉が生まれた。

 有効成分は、マタタビ酸、マタタビラクトン、アクチニジン(鎮静)、ポリガモール(利尿) 。体を温めて血行をよくして、強心、利尿の効き目がある。

 名の由来は、アイヌ語で呼ばれる、マタタンプが転訛(てんか)して、マタタビになったという。また、古名では、和多々比(わたたび)と呼び、ワタタビが転訛して、マタタビの名になったという説もある。

 古くから、猫にマタタビと言うが、実際に猫がマタタビにじゃれる様子は異常なほどすごく、名前の由来は、長旅に疲れた旅人が、マタタビの果実を食べたら元気が出て、「また旅」をしたということから名づけられたというマタタビ語源説がある。

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