キキョウ:メディカルハーブ・アロマ事典

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キキョウ

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 キキョウ(桔梗)はキキョウ科の多年性草本植物。山野の日当たりの良い所に育つ。日本全土、朝鮮半島、中国、東シベリアに分布する。

 日本では秋の七草のひとつとして親しまれている。万葉集のなかで秋の七草と歌われているアサガオは本種であると言われている。

 キキョウは秋の七草のひとつだが、むしろ盛夏の花で7-8月が盛りである。北海道から沖縄までの日当たりの良い草原に生育するが、個体数が減少しており、レッドリスト(環境庁,1997)において絶滅危惧II類(絶滅の危険が増大している種)に分類されている。

 漢方では太い根を干してせきやのどの薬にする。また、この薬用成分のサポニンというものは昆虫にとっては有毒なため、昆虫からの食害から自らを守っている。

キキョウの根はサポニンを多く含むことから生薬(桔梗根という)として利用されている。生薬としては、根が太く、内部が充実し、えぐ味の強いものが良品とされている。去痰、鎮咳、鎮痛、鎮静、解熱作用があるとされ、消炎排膿薬、鎮咳去痰薬などに使われる。主な産地は韓国、北朝鮮、中国である。

 昔から武士に好まれたようで、家紋に取り入れられたり、江戸城には「ききょうの間」や「桔梗門」の名前がある。

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