ジギタリス:メディカルハーブ・アロマ事典

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ジギタリス

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 ジギタリスとは、ゴマノハグサ科の2年草、多年草。全体にジギトキシン、ジゴキシンなどの強心配糖体を含み、これらはジギタリスの葉を温風乾燥したものを原料としていたが、今日では化学的に合成される。

 西ヨーロッパ及び南ヨーロッパ原産の2年生又は多年生草本。多年生化して各地で鑑賞用、薬用に栽培される。高さ60~180cm、茎は直立し分枝はなく、葉は卵状長楕円で、先の円い鋸歯があり、下面葉脈は突出して網状、柔軟で上面はしわがよって縮み、下面や小花梗と共に綿毛がある。茎生葉は互生、根出葉は叢生する。6月頃、花は変側性の総状花序、長さ30~60cm、鐘状で4.0~5.5cmの合弁花を穂状に多数付け、下から順に咲かせる。色は紅紫色、白色などがある。

 英名のfox globesに基づいて、「きつねのてぶくろ」とも呼ばれる森林や岩石地に生える多年草。昔は葉や根の粉末やエキスを強心剤として利用したが、有毒植物なので民間薬的な服用は危険。花の色は淡黄色・淡桃職・淡柴色。

 【毒草についての注意】
 有毒成分を含む植物には下痢程度でおさまるものから、致命的なものまで幅がある。

 含有されるアルカロイド類が関与する場合が多い。特に毒草が多い科は、ナス科(ハシリドコロ、朝鮮朝顔、芽の生えたジャガイモなど)、キンポウゲ科(トリカブト、ウマノアシガタなど)、トウダイグサ科(ノウルシ、コニシキソウ、キャッサバなど)、ヒガンバナ科(スイセンなど)ケシ科(ケシ、タケニグサなど)、キョウチクトウ科(キョウチクトウ、日々草など)であり、これらの科の植物には特に注意を要する。

 また、他の科の植物でも、ニガヨモギ(キク科)、スズラン(ユリ科)、ドクゼリ(セリ科)、オシロイバナ(オシロイバナ科)など、身近な植物にもちらほら散見するので、安易に食べないのが賢明である。

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