トリカブトの仲間:メディカルハーブ・アロマ事典

« ドクゼリ | メディカルハーブ・アロマ事典トップページ | ハシリドコロ »

スポンサードリンク

トリカブトの仲間

トリカブトの仲間.jpg
 トリカブト(鳥兜)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草。

 有名な有毒植物。主な毒成分はアルカロイドの一種、アコニチンで、全草(特に根)に含まれる。このため、食べると嘔吐や下痢・呼吸困難などから死に至ることもある。 山菜のニリンソウやヨモギと間違えて食べた事故(死亡例もある)が報告されている。花の蜜や花粉にも毒が含まれ、蜂蜜でも中毒例がある。このため、養蜂家はトリカブトが自生している所では蜂蜜を採集しないか開花期を避ける。また、アイヌが狩に使う矢毒として用いたとされる。

 トリカブトは日本で約30種自生している。トリカブトの種類にはエゾトリカブト(アイヌが用いた)、オクトリカブト、ハナトリカブトなどがある。

 トリカブトの一つ「ハナトリカブト」はその名の通り、花が大きくまとまっているので、観賞用として栽培され、切花の状態で販売されている。トリカブトの由来は、花が古来の衣装である烏帽子(えぼし)に似ている為とも、鶏の鶏冠に似ているからとも言われている。

 茎は直立して高さ1m位になり,夏に濃紫色で烏帽子のような形をした花を多数つける。花がついているときにはトリカブトを見間違うことはないのですが,芽吹きの頃にはニリンソウ,セリ,ゲンノショウコなどと似ているため,山菜と間違えた中毒事故が頻繁に起こっている。漢方では,トリカブトの母根を烏頭(うづ),子根を附子(ぶし)と言い,鎮痛,抗リューマチ,強心作用があるとされている。

 【毒草についての注意】
 有毒成分を含む植物には下痢程度でおさまるものから、致命的なものまで幅がある。

 含有されるアルカロイド類が関与する場合が多い。特に毒草が多い科は、ナス科(ハシリドコロ、朝鮮朝顔、芽の生えたジャガイモなど)、キンポウゲ科(トリカブト、ウマノアシガタなど)、トウダイグサ科(ノウルシ、コニシキソウ、キャッサバなど)、ヒガンバナ科(スイセンなど)ケシ科(ケシ、タケニグサなど)、キョウチクトウ科(キョウチクトウ、日々草など)であり、これらの科の植物には特に注意を要する。

 また、他の科の植物でも、ニガヨモギ(キク科)、スズラン(ユリ科)、ドクゼリ(セリ科)、オシロイバナ(オシロイバナ科)など、身近な植物にもちらほら散見するので、安易に食べないのが賢明である。

スポンサードリンク