センブリ:メディカルハーブ・アロマ事典

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センブリ

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 センブリ(千振)はリンドウ科センブリ属の多年草で薬草として利用される。生薬名は当薬(とうやく)。

 草丈は5~40cm。茎の太さは1~2mmで断面は四角く、根元から数本に別れて生える。 1~3cmほどの細長い線形の葉が対生する。 山野に自生し、発芽した芽がそのまま越冬し、翌年の9~11月頃に多数の花を咲かせる。花は五弁で、白く縦に紫色の線がある。

 薬には開花期の全草を用いる。薬効は、胃腸虚弱、下痢、腹痛、脱毛など。日本薬局方に収載されている苦味チンキの材料のひとつである。

 中国ではセンブリと同じ仲間のものを「利胆草」と称して急性黄疸性肝炎、胆のう炎に用いられている。胆汁(たんじゅう)、膵(すい)液の分泌促進や鎮痛作用、抗炎症作用があることも知られている。

 センブリは日本固有の薬草で、いわゆる民間薬として使用されてた。現在センブリは日本薬局方にも収載されており、この事からしても日本の薬草の中でも重要な生薬の一つと言える。

 センブリの名は漢字で「千振」、又は「当薬」(とうやく)と書く。これはセンブリの名の由来と特徴を非常に良く表しているといえる。

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