パチュリー:メディカルハーブ・アロマ事典

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パチュリー

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 パチュリーは、熱帯アジア原産のシソ科の植物です。 葉には強い香りがあり、防虫効果があるので、衣類ケースに入れるサシエや、インドではナンキンムシ除けのサシエにも使われます。虫にさされたり、へびにかまれたとき、葉をもんで貼りつけると解毒になります。 南方から来た香草の薬効は、よい香りの沈香と並んで撹乱や心痛を治すと中国の古書にも記されています。法華経や捏磐経ほかいくつかのお経にも登場し、パチユリーを浸した水で身を静めたりしました。

 パチユリーの全草または葉を乾燥させたものが「藐香」ですが、現在市販されているのは広州で栽培されているものなので「広萱香」と呼ばれています。煎じて芳香性健胃薬、解熱剤として服用します。

 甘く、エキゾチックな香り。オリエンタルで濃厚です。インドでは防虫の働きがあることで大切にされ、衣類や絨毯の香りづけに用いられます。土の香りにも少し似ていて、心と体のバランスを取る効果がありますが、好き嫌いが分かれるかも知れません。マッサージオイルのベースに少し加えると、他の香りの引き立て役になります。

 パチュリーの香りは、カビ臭い湿った土のようで、あまりよいものだとは言えませんが、オリエンタルでエキゾチックな香水を作る時には、サンダルウッドやジャスミンに次いで、欠かせない香りとも言えます。もちろん使用する時には、ほんの少量加えるのがコツです。東南アジアでは、昔から虫や蛇に咬まれた時の解毒や、衣類の防虫剤として使用してきました。パチュリーの精油は、赤ワインのように、よい環境下で長く保存するほうがよく、年と共に香りが熟成されてゆきます。

 心の面では、感情を落ち着かせ、現実を冷静にみつめ直させてくれます。 大地をしっかり踏みしめるような気持ちにさせます。

 また、体の面では、食欲を抑える作用がありますので、ダイエットを助けます。さらに、利尿作用がありますので、むくみに有効的です。

 その他、多汗を抑える働きがあり、虫さされや蛇に咬まれた時などの状態を改善します。催淫作用があることも特徴的です。

 美容の面では、しわのある老化した肌を若返らせる効果があり、たるんだ肌をひきしめ、傷や荒れた肌などの皮膚再生を助けます。

 [香り]
 土の匂いを思わせるエキゾチックでスパイシーな香り。

 [相性のいい精油]
 エレミ、ガルナム、クラリセージ

 [植物の特徴]
 エッセンシャルオイル(精油)はインドやマレーシアで生産されます。高さ90センチほどの木につく葉を乾燥、発酵させて精油が抽出されます。

 [芳香剤としての歴史]
 虫や蛇にかまれたときの解毒剤としてアジア各地で使われてきました。現在ではオリエンタルな香水の保留剤として使われています。

 [ヒーリング作用]
 強壮作用、解熱作用、抗うつ作用

 [肌への効果]
 皮膚細胞の成長と組織の再生を促すため、にきびや炎症をおこした肌をきれいに治します。

 [精神作用]
 心を落ち着かせ、目の前の問題を見極める力をあたえてくれます。

 [身体的作用]
 強力な収斂作用(タンパク質を変質させて肌を引き締める作用)があり、ダイエットや出産後のたるんだ肌の引き締めに効果的です。食欲抑制にも効果があるほか、利尿作用もありむくみを解消します。

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