スパイクラベンダー:メディカルハーブ・アロマ事典

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スパイクラベンダー

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 ラベンダーの一品種。真正ラベンダーの香りに、すこしツンとした樟脳を思わせる香りを加えたイメージの芳香。やけどや炎症の症状を改善する作用があり。真正ラベンダーに比べ、葉が大きく、暑さに強いことから「男のラベンダー」の異名を持つ。

 スパイクラベンダーは原種ラベンダーの一種で、真正ラベンダー(Lavandula angustifolia)よりも少し草丈が高く、葉は幅広で大きく、花穂は長いが花が非常に小さく、花色が淡いことから、花よりも萼(がく)の方が目立つのが特徴です。標高の低い海辺の土地に好んで生育します。スパイクラベンダーは暑さにも比較的に強く、他の種類のラベンダーより強健なことから「男のラベンダー」という異名がついています。スパイクラベンダーの精油は香料として用いられるほか、ワニス産業でも使われています。

 ラベンダーの属名「Lavandula」は、ラテン語で「洗う」という意味の「lavo」に由来するといわれています。しかし、一説にはラベンダーの花の色に因んだ「青みがかった鉛色」という意味の「lividus」に由来しているともいわれています。種小名の「latifolia」はラテン語で「広い」=「lati」+「葉の」=「folius」の意味で、その葉の形に因んでいるといわれ、別名「ヒロハラベンダー」の名でも呼ばれています。

 スパイクラベンダーは、かつてスペイン全土で野生状態で生息しており、スペインの人口の大半が農民だったため、労働者達は安価な賃金で何時間もスパイクラベンダーを刈り取り、蒸留して精油を生産していたといわれています。しかし、1936年に内乱がおこり、スパイクラベンダー精油の生産量は減少しましたが、スパイクラベンダー精油の需要は高まり、法外な価格に値上がりしたため、セージ精油でスパイクラベンダー精油を偽和することがひんぱんに行わたといわれています。

 スパイクラベンダーのエッセンシャルオイルは、ラベンダーの香りにも似ていますが、真正ラベンダーにはない芳香成分の「カンファー」を含んでいるので、もっとくっきりとしていて、しみとおるようなクリアでシャープな、いっそう爽やかな芳香です。

 [香り]
 ラベンダーをもっとはっきりさせたような香り。

 [相性のいい精油]
 イモーテル、オレンジ、カモミール

 [植物の特徴]
 エッセンシャルオイル(精油)の生産地はスペイン、フランス、イタリアなど。ふつうのラベンダーより大ぶりで、海辺によく生えています。

 [芳香剤としての歴史]
 一般のラベンダーよりも荒削りな香りなため、比較的安価な製品に代替品として使用されてきました。

 [ヒーリング作用]
 抗ウイルス作用、抗うつ作用、殺虫作用

 [肌への効果]
 ケガや湿疹の痕跡をきれいにする働きがあります。

 [精神作用]
 鎮静作用があり、感情の起伏を落ち着ける働きがあります。

 [身体的作用]
 気管支炎など呼吸器系の症状を和らげます。免疫系を活性化し、丈夫な体を作る作用もあります。

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