クマザサ:メディカルハーブ・アロマ事典

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クマザサ

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 クマザサ(隈笹)は、イネ科ササ属の植物の一種。ただし、山地に生育する、大型のササ類一般を指す場合も多い。

 標準和名をクマザサとよぶ植物は、高さが1-2mになる大型のササで、葉は長さが20cmを越え、幅は4-5cm。 葉に隈取りがあるのが名前の由来。この隈取りであるが、若葉には無く、葉が越冬するときに縁が枯れて隈取りになる。

 ササは、イネ科で厳寒の冬に雪に埋もれても、その緑を保つ生命力には驚異的である。ササの類は、ほとんどが日本特産であり、日本で分化発達したグループと考えられている。また、朝鮮半島や千島、カムチャッカなどにも分布する。

 ササの食品防腐作用は、多くのササの種類に含まれている安息香酸の殺菌、防腐作用であることが近年明らかにされた。この他、ササ類に共通した成分として葉緑素、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2 、カルシウムが多く含まれているので、血液の弱アルカリ性化と、葉緑素の胃炎に対しての効果が期待される。その他、多糖体バンフォリンを含むとする資料もある。

 適応として胃のもたれにササの葉の青汁を飲む。ササ類ならばどれでも薬効は同じなので、身近にあるササ類を利用すればよい。新鮮な葉の柔らかい部分を取って、ミキサーで青汁を作り飲む。新鮮な葉を1回20~30gの見当で使用する。あるいは夏期、新しい新葉、芯笹。青汁とともに乾燥した葉を用いるとする報告も見られる。芯笹はハトムギなどと混ぜて飲む。

 なお、「熊笹」という表記もよく見受けられるが、ほとんどは「隈笹」の誤字である。しかし、健康食品の中には、熊の絵を描いたり、熊の出るような深山の笹などと称して「熊笹」としているものもある。

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